導入文
「コードを書くのは好きだけど、ドキュメントを書くのは苦痛だ」 「技術ブログを書きたいけど、日本語の文章がまとまらない」
多くのエンジニアが抱えるこの悩み。実はAIが最も得意とする領域の一つです。 論理的な構造を持ち、明確な情報を伝える技術文書は、AIとの相性が抜群だからです。
この記事では、エンジニアがAI(ChatGPT/GitHub Copilot)を使って、技術ブログやドキュメント作成を爆速化・高品質化するテクニックを紹介します。
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1. コードから解説文を生成する
技術ブログで一番面倒な「コードの解説」。 これをAIに任せると、驚くほど分かりやすい説明が生成されます。
プロンプト例:
以下のPythonコードの処理内容を、初心者向けに分かりやすく解説してください。
重要な行にはコメントを付け、全体のロジックをステップバイステップで説明してください。
【コード】
[ここにコードを貼り付け]
生成された解説をベースに、自分の知見(ハマりポイントや工夫した点)を追記すれば、立派な技術記事になります。
2. README.md の自動生成
個人開発したアプリのREADME、書くのが面倒で放置していませんか? ソースコードの主要部分や、機能要件をAIに渡せば、綺麗なマークダウン形式のREADMEを作ってくれます。
プロンプト例:
このプロジェクトの `README.md` を作成してください。
以下の情報を盛り込んでください。
【アプリ名】TaskMaster
【概要】CLIで動作するシンプルなタスク管理ツール
【機能】追加、削除、完了、一覧表示
【技術スタック】Go, SQLite
【インストール方法】go install ...
出力はマークダウン形式で、バッジや絵文字を使って見やすくしてください。
3. エラーログから障害報告書を作る
システム障害時の報告書作成も、AIの出番です。 事実関係(ログ、発生時刻、対応内容)を箇条書きで渡すだけで、ビジネスライクな報告書に整形してくれます。
プロンプト例:
以下の事実に基づいて、クライアント向けの「障害報告書」のドラフトを作成してください。
謝罪の言葉を含め、原因と再発防止策を明確に記述してください。
【発生日時】2025/12/12 14:00-14:30
【事象】ログイン画面に500エラーが表示され、アクセス不可
【原因】DBサーバーのディスク容量枯渇
【対応】不要ログの削除とディスク拡張
【再発防止】監視アラートの閾値見直し
4. 「技術用語」の翻訳・言い換え
英語のドキュメントを読む時や、非エンジニア向けに説明する時にもAIは役立ちます。
- 英語→日本語: 「この公式ドキュメントのこのパラグラフを、自然な日本語に翻訳して」
- 専門用語→平易な言葉: 「『コンテナ技術』について、営業担当者にも分かるように、例え話を使って説明して」
5. コーディングアシスタントを文章作成に使う
普段VS Codeで使っている GitHub Copilot Workspace や Gemini Code Assist は、コードだけでなく文章(マークダウン)の補完も優秀です。
.md ファイルを開いて、コメントで指示を書けば、続きを提案してくれます。
<!--
Docker環境の構築手順を書く。
前提条件としてDocker Desktopのインストールが必要であることに触れる。
-->
と書くと、その下の手順を自動生成してくれます。エディタから離れずに執筆できるので、集中力が途切れません。
まとめ
エンジニアにとって、文章力は「実装力」と同じくらい重要なスキルです。 しかし、すべてをゼロから書く必要はありません。
「実装は人間、説明はAI」
この分担を意識するだけで、アウトプットの量は劇的に増え、あなたのエンジニアとしての評価も上がるはずです。
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